リケ女ママの特許翻訳
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PCTルートのメリットと、翻訳発生時期

(2017年07月05日)
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英日翻訳でも日英翻訳でも、
パリルートよりも、PCTルートからの翻訳の方が多いと思います。

それはどうしてか?

1つは、企業は、本当に大切な出願以外にお金をかけたくないからです。

外国出願において、まず、大きなお金が発生する要因は「翻訳」。

「え?それなら、パリルートでも、PCTルートでも翻訳するのは一緒じゃない?だったらお金も変わらないんじゃ?」

と思う人もいると思います。

 

企業にとってのPCTルート出願のメリット

 

でも、企業にとってPCTルート出願の何がいいかというと、
「パリルートだと、出願日から1年以内に出願国を選ばなくてはいけないが、
PCTルートだと、出願日(優先権出願の場合は優先日)から30ヶ月(2年半)の間に、出願する国を選べばよい。」

ということでしょうか。

この期間の違いは、なんと18ヶ月(1年半)。

私の企業知財部門経験からすると、
実際は、どちらも、
リミットの2~3カ月前くらいまでには、外国へ出願すべきかどうかを
決定しなくてはいけません。(←翻訳&翻訳後の明細書確認があるため)

(実際、特許事務所からの確認書なんかは、
PCT出願であれば、4か月前くらいまでにお知らせください~。
というようなところもあります。)

そのため、
パリルートの場合は、出願日から9~10ヶ月程度で
PCTルートの場合は、出願日(優先日)から27~28ヶ月程度で
本当に、対象特許がその国で出願が必要なのかどうか
判断しなくてはいけなくなります。

出願日から9~10ヶ月程度では、正直、要・不要の判断がつきづらいものも多数あります。
それが、27~28ヶ月経過していれば、
その技術をどのように使っていくか(製品に使用するなど)?、
が、決定していたり、
または、研究開発が進んで、特許としてはあまり価値のないものなのかどうか?
等を判断しやすくなっていたりします。

ということは、
PCTルートのメリットは、
「価値ある技術に対する特許なのか判断するための時間を確保できるので、無駄打ち出願によって発生する翻訳・手続き料を減らせられる。」
とも言えるわけです。

そんなわけで、
PCT出願の国際公開公報を見ていく際には、
そんな各国への移行時期や、
翻訳タイミングなども考えながら見ていくと
面白いのかな?と個人的には思います。

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